『趣味のギャラリー』―「陶芸のこと (2)」

2016年05月01日(日)
8組   山田 正敏
 
 今回はわが陶芸クラブの詳細を紹介する。
「クラブの組織」
部長 (1名)
会計 (1名)
会計監査 :1名
業務 責任者(1名)、担当者(2名)
 A班・・・ 班長(兼・副部長)・・・副班長(1名)、総務幹事(1名)
H18年:(たこ)唐草(からくさ)(もん)象嵌(ぞうがん)土瓶と湯呑
 B班・・・ 班長(兼・副部長)・・・副班長(1名)、総務
              幹事(1名)
 C班・・・ 班長(兼・副部長)・・・副班長(1名)、総務
              幹事(1名)
 D班(新人研修班)・・・責任者:講師、補佐:副講師(2名)
   ( D班は1年のみにて、2年目以後はA、B、C班のいずれかに配属。)
「釉薬管理」: 釉薬の作成及び作業日に於ける釉薬の撹拌。
     統括責任者・・・1名
     A班責任者・・・1名、 補佐・・・2名
     B班責任者・・・1名、 補佐・・・2名
     C班責任者・・・1名、 補佐・・・2名
「窯当番」: 素焼、本焼時に於ける作品の窯詰及び焼成管理。
      4班編成にて、それぞれ責任者:1名、担当者:3名。
      窯出は当日の作業班が全員で作業する。
「講師・指導援助体制」
 講師 : (1名)、 副講師  :  1~2名 
           指導援助 : 2~3名
「作業日」
  • A、B、C班はそれぞれ月2回、年24回のロクロ及び手びねりによる自主研修。
  • D班は第2、第4の土曜日に於ける月2回、年24回の講師による研修。
  • 講師・副講師によるロクロ研修は、陶芸クラブ専用で使用できる釉薬室を使用して、第1、3週の木曜日は講師の担当で、第2、4週の木曜日は副講師が担当して研修している。いずれも月2回、年24回である。
  • 各班の作業日以外の釉薬室使用による、6台のロクロ使用による自主研修については、希望者による6人を抽選によって選定している。 作業時間は陶芸クラブ全て9時半~15時迄で終わるようにしている。
「作陶」
  クラブで扱っている粘土は、「半磁土」「白土」「赤土」の三種類で、業者から一括購入して、原価でクラブ員に販売(1kg150円)。他の粘土の使用に関しては、自前で購入して使用しても可。
 さて、作品造りであるが、方法として、大きくは 「ロクロ成形」と「手びねり成形」がある。(その他、粘土をドロドロにして、型に入れて造る、「鋳込み」があるが説明を省く)ロクロ成形は電動ロクロを廻しながら、水ですべりを良くし目的の形に成形する。
 H19年:鉄釉(てつゆう)(つぼ) 高さ:30cm
             直径:16cm
 そして、壷とか、皿とか大きな器のような作品一ヶを作る場合に、必要な量の粘土で作る “一個引き“ と、茶碗とか湯呑、徳利、ぐい呑みのような小さな作品を数多く作る場合は、3Kg前後の粘土をロクロに設置、上から順番に作品作成に応じた量を判断しながら成形。その都度、タコイトを40センチほどに切った、シッピキという糸を使い切り離していく “数引き” とがある。
 手びねりの場合は、粘土を紐状にして積重ねていくので、丸くない歪な物や、超大物にむいているが製作に時間が掛かる。そして紐状粘土の接着部分を良く均して、必要な水分を使い平にする事と、その部分の接着に気をつけて、乾燥時にヒビが行かないように注意する事が大事である。又、乾燥の段階でどうしても歪が出たりするが、その為、緻密な乾燥管理が必要である。そしてその後、作品の大きさにもよるが、大体1~3日後、ある程度乾いてから底の“高台”を削って成形が完了する。
「素焼」
 成形完了後、大きさにもよるが、3~7日して完全乾燥後 素焼(月1回・年12回)となる。素焼は本焼と同じ電気窯を使用、最高温度750℃、焼成時間8時間。
土が石になり元には戻らない。焼成日は通常土曜日。窯出は3日後の火曜日。
「釉掛」 
 素焼完了後、各自、備え付けの釉薬(12種類ある)を掛けて本焼(月2回・年24回)となる。釉薬掛けは、自前で購入した釉薬を使用しても良い。
 釉掛は、直接、作品を釉薬容器に浸す「ズブ掛」と、柄杓などで「流し掛け」する方法と、霧吹を使う「吹き付け」等の方法があるが、全体として、いかに釉薬を均等に所定の厚さに掛けるかが、最大のポイントである。
「本焼」
 通常、素焼1回に付き、本焼は2回予定している。素焼は重ねて焼く事が出来るが、釉薬を掛けた本焼の場合はそれが出来ない。焼成日は素焼と同じく土曜日。窯出は3日後の火曜日。本焼温度は最高1240℃。本焼時間は15時間30分。酸化焼成である。
 本焼の窯出日は、その日の作業日の班員だけでなく、他班のメンバーも出てくる。クラブ員、全てが楽しみにしている最大のイベントでもある。
 小生、初心者の頃、出来上がった作品を手にとって見て、感じたことは、作品の寸法があまりにも小さくなっていることである。それは、収縮率の関係で、生の粘土から乾燥して約7%、本焼後にさらに約7%、トータルで寸法は約85%になると言う事で、これが粘土の最大の特徴であり、欠点でもあると言えよう。今後はその事を頭に入れながら、作陶時に寸法を決めなければならない。
 クラブに入って1年目だったか、自分の晩酌用の「ぐい呑み」を造るつもりが、出来上がって見るとあまりにも小さく、結局 ぐい呑みとして使うのは諦め、“楊枝入れ” として今も使っている。
 さて、本焼後の窯出が済み、各自、自分の作品を手にして良く出来た人、そうでない人、悲喜こもごもである。そうでない人からは、よくその原因を小生に訊ねられるが、その答えは難しい。成形段階でいかに丁寧に仕上たかどうか、釉掛で手際良く、釉薬を均等に掛けたかどうか。いつもその場に居合わせている訳ではないので答えに窮する事が多い。
 又、いい加減で、雑に造る人の作品が、本焼窯出後、たまに、素晴らしい出来の場合がある。これが陶芸というものかもしれない。
H19年:黒釉(くろゆう)白流(しろなが)し徳利と
ぐい呑み
「個人の必要経費」
 個人の必要経費としては、当初の入会金5,000円 、 道具代4,000円~5,000円、年会費14,000円 、粘土代はそれぞれ造る作品の種類、作品数によって違うが、茶碗一個造るのに要する粘土の量を、約350gとすると、0.35Kg×150円=52.5円 程度。 (釉薬作成、素焼、本焼経費は全て年会費に含まれている。電気代は市の負担。)
「作品展」
 年1回、10月頃「福祉センター」文化祭が2日間あり、他のクラブの作品展や、催し物があるが、陶芸クラブも協力して文化祭に花を添えている。
 他に、大体10月~12月に1週間の予定で他の施設を利用して作品展を開催するが、強制的に全員に1人3点出展のノルマが与えられる。
 これがクラブのメンバーの最大のプレッシャーになるらしく、2~3ヶ月前から、日頃怠けている人も必死に作陶に取り組む。しかし、これは高齢者達にとって生き生きしていると感じられる数ヶ月である。
「講師としての小生の役目」であるが、大まかには下記の通りである。
  • 全般的には手びねり、ロクロによる作陶及び釉掛の指導。
  • D班(新入会員)の1年間の「手びねり」による技術研修を副講師と共に、月2回(年24回)おこなう。
  • 入部2年目以降で希望者による1年毎のロクロ研修班(1班6名で2班ある)を副講師と1班ずつ受け持ち、月2回(年24回)基礎から指導。
  • 焼成後、良く出来上がった作品の選別・講評。
  • 1年間の全作業・行事の年間スケジュールの作成等々である。
 
最後に : この我等の陶芸クラブがこれほど充実し、発展してこられたのは、37年前(1979年)。
創部に努力され、その発展に尽力された先輩諸氏のお陰であり、それに協力賜った「船橋市役所 高齢者福祉課」のご理解のお陰である。

(次号につづく)

 H23年:和紙(わし)(ぞめ)螺旋(らせん)(もん)(つぼ)
高さ:30cm 直径:20cm

H21年:白釉瑠(しろゆうる)璃流(りなが
浅鉢セット(大小)




 H20年:和紙(緑釉(りょくゆう)片口(かたくち)(はち()
直径:18cm
H21年:黒釉(くろゆう)白流(しろなが(し抹茶茶碗

post by 12期HP編集委員

コメント 1 件

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  1. 佐藤裕久 より:

    山田 正敏 さん

    6組・剣道部・佐藤裕久です。ご無沙汰しています。東京市岡会の方(全期、12期とも)も、暫く、お休み状態で、心苦しく思っておりました。

    先月(1)は、時間があまり取れなくて、今月(2)は、じっくりと読んでみる積りでしたのに、あまり、時間がなく、むしろ、メールのような形で、旧交を暖めさせて頂けたら良いな、と思い、PCの前に座っています。
    それにしても、素晴らしくて、見事なものばかりですね。

    数年前、主将・前川光永さんの古希祝賀・稽古会のことを、ここの幹事の張志朗さんに教わって・・・、lここまで来た処で、スパム対策で、コメントは一端公開保留とか。(終)

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