12期の広場

12期の広場

(株) ツーセル(社長:辻紘一郎)、大塚製薬と連携

 
 辻紘一郎君(8組)が社長をしている、広島大学発ベンチャーの(株)ツーセル(広島市)がその業績を順調に伸ばしています。
 5月15日、大塚製薬によるツーセルの株式引受と再生医療での連携が発表され、それについての新聞報道資料などを6月に頂きました。
 これでツーセルは大塚製薬から新たに3億円の出資(出資比率3%)を受けることになります。またアルツハイマー病や中枢神経の障害に伴う病気を治療するための治療薬の開発の事業化が大きく前進することになります。
 以前「12期の広場」で中外製薬との膝軟骨再生治療のライセンス契約について紹介していますが、今回の大塚製薬との連携は、アルツハイマー病や脳梗塞など中枢神経疾患領域の再生治療および創薬にかかわる分野です。
 資料によりますと、大塚製薬樋口達夫社長は「このたびの連携強化が、ツーセル社の再生医療技術による新たなカテゴリーの製品創出につながり、現状の治療法で満たされない脳梗塞を含む中枢神経領域の治療にさらに貢献できることを期待している」としています。
 またツーセルの社長の辻紘一郎君は「介護ゼロの社会を実現可能にするため、『軟骨』と『脳梗塞』にたいする研究は、私が20年間続けてきた主な研究テーマです。このたびの契約締結で『再生医療によって寝たきりを防ぐ』という目標に大きく近づき、多くの患者さん達に貢献できると考えております」と述べています。
 辻紘一郎君は、2003年に創業した(株)ツーセルを14年にわたり、社長として牽引してきました。その合言葉は“広島を世界の再生医療の拠点の一つにする”ことだそうです。
 昨今、再生医療の進化は、実にめざましいものがあります。その中にあって、(株)ツーセルが確かな実績でその一翼を担い、またそれを我が同窓生の辻紘一郎君が牽引している訳ですから、頼もしく、誇らしいかぎりです。
 前々回の同窓会の特別講演で辻紘一郎君が「人の自然治癒力と再生医療」について熱く語ってくれた姿を思い出します。
 何を聞いたのか多くは忘れてしまいましたが、辻君の講演が揺らぐことのない「ヒトへの信頼感」に貫かれているとの記憶が残っています。
 今回の連携を含め、「介護ゼロの社会を実現可能にするため」との高い目標とそのための努力が、さらなる飛躍を遂げることを祈念しながら、ここに紹介いたします。(文責: 張 志朗 )
 

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