12期の広場

12期の広場

たかが花、されど花

1組 八島節子

 高校1年生の部活で生け花を始めました。卒業後も同じ先生のお宅に伺って、途中に何度かお休みする期間もありましたが、たかが花、されど花の想いの中で揺れ動き乍ら今迄続けてきました。

 利休の云う「花は野にあるように」とは少し距離があるのも否めないこともある生け花の世界で、花と向き合う時は自分を無にして花の声を聴き、野にある景色を更に美しくよみ返らせる作業と、思っています。室町時代に始まった生け花は多くの人の手に渡り乍ら流派は数知れずあります。

 私の属している流派では、400年前の始祖から受け継いだ格花を基に今の家にもマッチする花型も取り入れています。そして、自分を磨くことを忘れないように頑張っています。しかし、今になってもなかなか思う様になりません。

 親に云われて始めた生け花ですが、こんなに永く続けてきてみて勿論嫌いではないけれど本当に好きなのか?と思うこともあります。「たかが花、されど花」なのです。ただ、花を生けている時は夢中になり何とも云えない充実した気持ちになります。作品が出来上がると、いつも不満が残り、満足という時はありません。

 卒業して52年目の同窓会ですが、私の生け花も55年を迎えました。同期の皆様も永い間続けて来られた事や、新しく始められた事などお逢いできた時に伺えればうれしいと考えます。

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