12期の広場

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ママは重すぎる

エエ男

 ママは重すぎる。

 私はママと二人暮らし。父はママが28才の時、死んだ。それ以来ママは私の為を思って独身を通し、女手一つで現在の此の一人前の私?にまで育ててくれました。

 ママは私を非常に可愛がってくれるので困ります。

 今晩は映画を見てきました。星が沢山輝っています。夜の11時の街を一人口笛を吹きながら帰って来ると、家の2階のスリガラスの窓に、私かどうか確かめに窓を開けるママの姿が映った。

 私は、下を向いてママを見るのを避けて戸を開いて部屋に入ったのでママの顔を見ずにすみました。

 ママは商売をしているから家に帰って来るのはいつも9時過ぎ。今日もそうだったろうに、階下におりて来て、お汁を暖め、お茶をわかしてお茶を出してくれようとしたが、私はお茶を断った。そうしたら風呂をわかしてくれました。

烏合の衆第1号の表紙です。「市岡高2ノ8」を帯のようにして男女が肩を組み、踊っていますね。加藤訓子さんのデザインです。彼女のデザインセンスが光る表紙で、今でも新しい。

 私は食事がすむと風呂に入った。風呂の窓から外を見ると、ママは火鉢にあたりながら、こっちを向いて私を待っていました。家に帰ってからこの時、初めてママの顔をみたのです。

 これまで私はずっと不機嫌面を守り通していましたが、私を大事にしてくれるママに対してこんな態度をとるべきではないと思いながらもママのおしかぶさってくる様な愛情には耐えられなかったのです。

 私のこの男性的なタクマシイ肩にもママは重すぎる。(ママは11貫足らずの5尺女だがね。)

 あなたのお母様は何貫位の重さがありますか。

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