12期の広場

12期の広場

第9回市岡OB写真クラブ作品展に行ってきました。

7組   張 志朗
 


 1月18日午後、恒例の「市岡OB写真クラブ作品展」に行ってきました。毎年、この時期になると、年が明けるのを待っていたかのように「写真展」が開かれ、その回数も今年が9回目を数えています。出来るだけ欠かさず見に行くようにしていますが、今年も、すばらしく、また楽しい写真と、はっとする感性に出会えて、嬉しくなりました。
 会場は大阪の地下鉄南森町駅の近くのMGAギャラリーです。
 会場入り口にあった「ごあいさつ」に、「私たち市岡OB写真クラブは市岡高校の卒業生とその家族や友人たちが集まって、月に一度撮影にでかけ、母校同窓会会館に作品を持ち寄って例会を開いています。高齢化で出品できなくなった人が増え、少し出品者が減りましたが、写真を撮ることへの情熱は衰えず、ワイワイガヤガヤと楽しんでいます。」とありました。
 出展されていた作品は、出品者16名、各二作品の32点。いずれも挨拶文にある、「写真を撮ることへの情熱」とその精進が存分に発揮された作品で、すべてが魅力的でした。美しさは勿論、優しさや暖かさや愛おしさなどのキーワードが私の胸の中をかけめぐります。また、その感性をさらにみがき、被写体に迫る強い思いが伝わり、とても新鮮でした。
 会場でOB写真クラブの中務敦行さん(13期)、高野久美子さん(13期)、浦口紀子さん(16期)としばらく話込みました。 
 中務敦行さんはOB写真クラブのメンバーであると同時に、クラブを指導する先生でもあります。いつも撮影してこられた写真をメールで送って下さり、私個人としても感謝、感謝の方ですが、穏やかで自然体のお人柄とお元気な姿に、心がなごみます。中務さんは市岡在学時から写真部、読売新聞写真部の部長を経て現在にいたっておられます。
「写真とは縁が切れませんね」とおっしゃりながら、「市岡入学時に吹奏楽部があったらそれに入り、私の人生も変わっていたのでは」と笑っておられました。出品作品「休息(すずめ)」、「飛翔(カラス)」の内、「休息(すずめ)」を添付します。
 高野久美子さんも13期ですから私たちと同年齢と言っていいでしょう。しかし、すこぶる付きのお元気で明るくお若い。「最近、パソコンをウインドウズ10に変えたの。これが便利、便利!」と、膨大な写真の保存、編集からプリントまでの色々な方法をマニアックに話されます。出品された二枚の写真も撮影場所がはるか沖縄。大揺れのフエリーで渡った慶良間諸島でクジラの親子の写真-「お母さんと一緒」を撮られたそうで、そのバイタリティがすごい。

 浦口紀子さんの作品は「寿ぎ(ことほぎ)Ⅰ」「寿ぎⅡ」の二作です。お正月の“しつらえ”が清々しいお茶屋さんの正面玄関を写した端正な写真と舞妓さんの足元のアップ写真です。その対比が印象的で、お人柄がうかがえるようでした。
 12期の同期でもある高見政博君は、「コロボックルのらんたん」と「姫ユリ」の二点を出品していました。いずれも近年、主に撮っている“花”の写真です。幻想的で可憐な「コロボックルのらんたん」を添付します。花の名前は「レンゲショウマ」だそうです。
 出品者の最高齢は7期の先輩方です。お三方もおられ、そのいずれの写真もみずみずしい感性そのもので、驚きました。残念なことは、旧制中学出身の片山孝雄さん(中学42期)が、昨年亡くなられ、その作品を見られなかったことです。
 3時頃から4時半頃まで会場にいました。コーヒーとお菓子まで御馳走になり、ゆったりと豊かな一時をすごさせて頂きました。
 会場を出て、南森町交差点に差し掛かると、夕方のラッシュ時。救急車がけたたましいサイレンを響かせて通りすぎ、街は喧騒の真っただ中です。
 突然のように写真クラブの皆さんのことを考え妄想しました。被写体に魅せられ、慎重にアングルを決めて覗き込んだフアインダーの中に、何が見えているのだろうか。ひょっとしたら、流されるままに私が見過ごしてきたかけがえのない景色と物語が、そこに見えているのかもしれないと・・・・。

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