12期の広場

12期の広場

「12期の広場 2020春号」のラインアップ

 春です。待ちに待った爛漫の春と言いたいところですが、降ってわいたような新型コロナウイルス感染症の拡大で予断を許さない状況です。季節の移ろいも、「早春賦」の“春は名のみの風の寒さよ”の情緒を味わう暇もあればこその記録的暖かさで、一足飛び。戸惑いながらの4月ですね。
 それにしてもコロナウイルスの感染症の影響は計り知れません。春の風物詩、選抜高校野球のまさかの中止にとどまらず、東京2020オリンピックまでもが延期。身近なところで言えば、恒例の市岡の森のお花見も中止になりました。その他諸々を考えても、イライラはつのるばかりです。コロナウイルスは、いまだに分からない事の方が多いようで、病状や治療法、治療薬がはっきりしていません。感染防止対策も決定的なものがなく、人的接触を避けるなどのごく普通の予防対策にとどまっているのが現状です。高度文明社会とグローバルゼーション、特に医療技術の発達が喧伝されていても、もろ刃の剣とも思えるその脆弱さと人間の我欲、それを基盤に成り立っている生活の危うさに気が滅入ります。終息への対策でも何に忖度しているのか、“隔靴搔痒(かつかそうよう)”の歯がゆさが見え隠れしているように感じてしまうのは、筆者だけでしょうか。
付和雷同せず、平常心を大切に生活して、一日でも早い感染症終息に合力して行きたいと思っています。
 
 4月は、晴れやかな旅たちと出会いの時節でもあります。特に今年は、私たちが母校、大阪府立市岡高等学校を卒業して60周年の節目に当たります。
今年の卒業生が72期生と聞けば、今更ながら過ぎ去った年月の長さに思いが至ります。同時に、2月27日、開催規模と時間に自粛制約を掛けたようですが、無事、通常通りの卒業式が行われたと聞き安堵しています。新一年生のための入学式ができるのかどうか、この文章を書いている時点ではわかりませんが、同窓生になる若人(という言うより孫世代)の、72期生と75期生皆さんの前途に幸多かれと、心からのエールを送ります。
 私たちも60年前の春に、恩師、後輩、父母兄弟の祝福を受けて母校を卒業し、それぞれの夢や希望に向かって歩み始めました。そして今、その長い人生の道のりを振り返り、充足感や悔恨、数えきれない浮き沈みに喜怒哀楽など、様々な感慨に揺れ動きます。深夜、突然のように目が覚めてすっかり忘れ去っていた昔の失敗を、鮮明に思い出して、なかなか寝付けないことが一度や二度ではありません。恥多き道のりでもあったと言えそうです。しかしそれでも、一生懸命に生きてきたことだけは間違いありません。人生は櫂を手に大海に漕ぎ出すようなものとすれば、その櫂の力の多くは、母校市岡で培ったもののようです。
 私ごとで恐縮ですが、奇しくもこの春、一番上の孫が高校を卒業し、大学入試に挑みました。幸いなことに希望する大学に合格し、めでたく大学生です。暫く見ぬ間に身長は、仰ぎ見るように伸び、風貌も幼さより自我の青臭くさが目について、もう手が届かない存在になってしまったのではと感じてしまいます。何か一言と力んでみても、お祝いを渡して月並みの“頑張るように”が精一杯。なんともふがいなく、情けない話とちょっとへこみました。
 
 さて、わが「12期の広場2020春号」のラインアップは、以下の通りです。コロナウイルスの影響と段取りの悪さもあって、以下の二編になりました。ご容赦ください。
 「四季の花篭 ― つれづれに 」は今号の④で終了です。執筆して頂いた高見政博君のご苦労に感謝・感謝です。
 
「12期の広場2020春号」のラインアップ
 
1.「四季の花篭 ― つれづれに ④ 」 ・・・・・・・・・・・・  6組   高見 政博
2.「市岡のOB・OGの皆さんが、頑張っています ・・・・・・・・・・・・ 7組 張  志朗
 
以  上

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