12期の広場

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利根川を歩いて-川合君のリーダーシップ-

8組 榎本 進明

 利根川を6人で歩いてみて感じたところがある。

 正直、私はリタイアするかもしれない、そして続くとは思わなかった。利根川全長322kmは、322kmに意味があって、それはウォーキングコースを毎日7km歩くと46日で踏破できる。それで利根川の長さを歩いたことになる。実際に地球を一周しなくても40,000kmをどこで歩こうが地球を一周したのと同じ距離になるのと似ている。そんなことを考えていた。

 しかし、川合君の情熱には負けた。河口から連続して歩かなければならない。利根川を歩いたことにはならない。利根川を区間に区切って暑いときには涼しい上流を歩いたり、たまには下流に下ったり、最終的には全区間を踏破しても歩いたことにはならない。そんなことは一切許さない。実に律儀で河口から上流に向かって一歩一歩ひたすらに上流を目指す。まるで鮭の遡上のように反則は許さない。このリーダーシップに私はついていったのである。


 私は第2回と第3回は不参加だったが、川合君と山田君の二人は完歩した。しかし、山田君の日程が合わず参加が危ぶまれたときがあった。それは第8回のときで、山田君は「皆の都合のいい日にしてくれ」と言ったが、川合君は全区間踏破が途切れるのは良くないと言って皆に声を掛けて調整した経緯もあった。もちろん皆は山田君の日程を最優先にしたが、結果的には山田君が日程を空けることに成功して事なきを得たのだった。

 この川歩きは第9回で最終となったが、12泊21日を一緒に過ごして、やはり河口からひたすら上流を目指したことに意義があったのだなとつくづく思う。そして、歩いているときも、宿でも、温泉での裸の付き合いでも、語らいがあり絆が深まっていったのは言うまでもない。

 いま回想するとひとつ一つ懐かしさがこみ上げてくる。市岡12期生としてこんなに長く寝食を共にしたことはなかった。一大イベントだったのだなぁと思う。


 山歩きや登山が好きな私は、締めくくりとして水源の大水上山には泉君と二人で登るのかなと勝手に思っていたが、これも的はずれの考えだったと恥ずかしい思いがする。泉君は皆で登ろうと提案している。いままでの皆の脚力をみれば確実に登れると思う。山頂で「利根川水源」の碑を囲んで気勢を上げたいものである。今年の秋ぐらいがいいのではないかなと思っている。

 あるとき、川合君は熊野古道を歩きたいと言っていたが、次は荒川と決まった。私は、熊野古道はその次に挑戦してもいいかなと思っている。皆に相談はしていないがひそかに考えておこう。これがリーダーとしてこの川歩きを成功に導いてくれた川合君へのお礼だと思っている。

PS:下図は全行程の地図である。参考までに添付する。


“利根川を歩いて-川合君のリーダーシップ-” への2件のフィードバック

  1. 張 志朗 says:

    貴君が添付した「マクロ地図」への行程プロットは「川歩き」のすごさをいまさらながらに教えてくれました。千葉県犬吠埼から群馬県の八木沢ダムまで、関東6県を踏破しています。一口に300kmといいいますが、「マクロ地図」で見る道程は大阪弁でいうところの「えげつない-」距離で、正直「よくもまあこれだけ歩いたものだ」と感心しますね。加えて、こういうケ-スの通常は参加者が減るのですが、増えましたね。
    これは「企画」の中身もさることながら、メンバ-の魅力、そのチ-ムワ-クの良さが大きいと思っています。
    ニコニコ笑う貴君の似顔絵はまさにその象徴です。
    所でカットされている横の人物はどなたですか。

  2. 榎本進明 says:

    張 志朗様、心暖まるコメントを有難うございました。一歩一歩進んで結果的に最終地点の八木沢ダムに着いたというのが実感です。私にとっては記事にも書きましたが、川合君のリーダーシップについていっただけです。しかし、こうなったら意地というか、最初の一滴を見に行きたくなりました。10月にも実現できるように計画しています。トコトン詰めていきたくなるのが泉君の言う市岡のDNAなのかもしれません。私は全く意識していませんが、DNAとはそんなものなのでしょうね。今後も「無意識の中の意識」が「最初の一滴=真理」を求めて歩んで行けるるようになりたいと思っています。
    お尋ねの似顔絵の横の人(女性)ですが、ご想像にお任せします。サトウサンペイ(生野高校出身)の「フジ三太郎」の漫画と思ってください。私は彼の思わせぶりの4コマ漫画が好きでした。(今は違う新聞なので読んでいませんが)

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