お知らせ

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2014 市岡高校OB 美術展

 『2014市岡高校OB美術展』が、6月8日(日)から6月14日(土)にかけて大阪現代画廊で開かれました。今回で15回を数え、市岡高校の恩師、美術部OBはじめ、母校にゆかりのある作家や美術関係者、愛好家から作品を募集しそれを自由に展示する形で毎年、開かれているそうです。

 美術展には12期同窓生、辻紘一郎君の絵画作品3点(『元宇品灯台(広島港)』、『瀬戸内海』、『鳥島』)をはじめ、26名の方々の44作品が出品されていました。作品の種類も多彩。絵画、木彫、平面、陶器、写真、竹細工、キルト、狂言面など、画廊の展示スペース一杯でした。

 会場で美術の梶野哲先生に50数年ぶりにお会いしました。現在81才、すこぶるつきのお元気。お話しぶりと雰囲気は少しもお変わりになっておられません。在学当時の美術授業の話や、10分位で書き上げた私の絵の手抜きを一瞬で見破られ、厳しいお叱りを頂いたことなど、作品鑑賞そっちのけで話し込んでしまいました。

 美術鑑賞は滅多にないこと、加えて美的感覚にも全く自信がないことからただただ作品の前に立ち、楽しむことしか出来なかったのが正直なところ。作品に対する作者の思いに心が温かくなったり、考え込んだり、表現の幅の広さに驚いたり、そしてその熟練の技に舌をまいたりなどしていました。24期の古川博通さんがたまたま会場に来られたのですが、家業を続けながら、時間を見つけてはコツコツと作品作りをされていると聞き、アマチュアの皆さんの心意気を強く感じました。

 我が同期生の辻紘一郎君の作品は広島在住であることから、瀬戸内に関するものばかり。忙しいなか、よくぞ絵筆をとる時間があったものだと思いながらも、ぶれることのない豊かな感性に感服です。

 元宇品灯台はかって私が住んだことのある場所のほん近く、忘れがたく懐かしい思い出がオーバーラップしました。添付します。お楽しみ下さい。

 会場に居たのが約2時間、来年をまた楽しみにして会場を後にしました。          (文責: 張 志朗 )
 


美術展会場全景1

美術展会場全景2

ご自身の作品「偽自然」の横に立たれる梶野哲 先生

元宇品灯台(広島)-辻紘一郎 作

『鳥島」- 辻紘一郎 作

「瀬戸内海」ー 辻紘一郎 作

私のスケッチブック

4組    酒井  八郎

 「6インチの荒目ヤスリ」、「1000番の耐水ペーパー」、「0.7mmのストレートドリル」、「K18の6mm引輪」、「シルヴァー3mmのパイプ線」、「0.5カラット用Pt DAI 6本爪」などなど、小学校教員をやめて45年、毎日、ノギスと時計用ピンセットを片手に、細かい宝飾品パーツや時計部品を扱い続けています。

 縁あって5~6年前くらいから一級建築士の建築デザイナーの指導を受けながら、グループで街のスケッチに出かけるようになりました。「ここで」と思ったら3~4時間、座ったまま。スケッチブックと格闘していますが、いつも時間不足、技能不足で引き揚げる始末です。

 市岡高校在学中の伊勢湾台風で大被害を受けた木曽川の河口の父母の里から4年前、『カラスに食べられる前によかったら食べて』と、送られてきた枇杷を見たとき、いつもと違って仕事を終えるとすっと描き始めてしまいました。子供の頃、田舎で見慣れ、捥ぎとって食べた想い出がそうさせたのかなと思います。今年も頂いたその日に枇杷を描きました。

 栗は中学校の恩師とミニ同窓会で箕面に出かけた夜、興奮醒めやらぬ内にと毬が付いたままを描きました。

 バラは前年に頂いたものを挿し木し、屋上で育てたのが立派に花咲かせたものです。

 仕事を終え、一息ついてから無心に描く。得難いひと時と、スケッチを楽しんでいます。

 「鉄は熱いうちに打て」のたとえに同じ、『感動した心』を大切にしたいと思っています。 


 

 

「12期の広場」 6月号のラインアップ

 6月、水無月です。旧暦による伝統的呼び名とは言え、雨が多いこの時候を「水無月」と呼ぶことにちょっとした抵抗感はありますが、どこかこの月は懐かしく、そして風雅とも言えそうです。

 4、5月の爛漫と躍動、7,8月の烈日にはさまれ、梅雨空のみがイメ-ジされる月とばかり思っていたのですが、なかなかどうして奥深い月です。

 「青梅雨」と呼ばれる雨があります。夏化粧にいそがしい山々や木々の青葉をなお一層鮮やかに色濃くさせて降る雨だそうです。「梅雨の中、静かにけぶる里山風景がどの季節風景より美しい」といった友人の言葉が、腑におちます。

 山川に蛍が舞い始めるのもこの時期、清流の鮎が優美に泳ぎ、それを追っての鵜飼が本格化するのもこの時期です。今月号にバラにまつわる児嶋雄二君の随想がありますが、私が、そぼふる雨の中、中之島バラ園でかすかに香るバラの香りに驚いいたのもこの時期です。

 紫陽花、花菖蒲、蝸牛、梅の実に枇杷や桜ん坊、そして「梅雨穴子」や鱧などなど、この時期の風物はささやかな私の心象にあってさえも多彩です。

 集中豪雨など酷い災害をもたらすことなく、しみじみと味わい深く移ろってほしいものです。
 

 2月号のラインアップで今年の楽しみの一つに「ワ-ルドカップの開催」を上げました。

 いよいよ6月13日からブラジルワ-ルドカップが始まります。これはサッカ-の世界最高位の大会で、オリンピックに次ぐ世界最大のスポ-ツイベントです。日本はグル-プリ-グでCグル-プ。コロンビア、ギリシャ、コートジボワ-ルと対戦し、決勝ト-ナメント進出とその先にある優勝を目指します。先んじて、なでしこジャパンが女子サッカ-のアジアチャンピオンの栄冠に輝きましたね。

 「野球は間合いのスポ-ツ、サッカ-は瞬間のスポ-ツ」とのたとえがありますが、見始めると約2時間、その瞬間から目が離せません。寝不足も覚悟しなければならないようです。ザックジャパンの選手達に思いを馳せ、その健闘を期待したいと思います。
 

 さて「12期の広場」今月号のラインアップです。榎本進明君が「第5回荒川・川歩き」の記事を書いてくれました。児嶋雄二君の随想とあわせてお楽しみ下さい。

  1. 五月の風とバラと」                      7組   児嶋 雄二
  2. 第5回 荒川・川歩き」                    8組   榎本 進明
以上

五月の風とバラと

7組         児嶋雄二


 遠ざかってゆく年月の様々なことが朧に薄らぎつつあるが、心に深く刻まれ永く記憶に残っているものもある。三十年ぐらい前にテレビの放映で観た映画『カサブランカ』もその一つで、今もその映像と音声が記憶の中から自ずと立ち上がってくる。

 この映画では、主人公リックに仮託してダンディズムの極致とも言うべき男の理想像が語られている。現実の世界では、人々はただひたすらに日々の平穏を願いながら自らの日常生活を送っているが、リックのような男のロマンと気概に充ちた生き方への憧れを心の奥底に秘めて生きている。だから、この映画を観る時、主人公リックの生き様に共感し、酔い痴れるのだろう。

 主人公リックを演じているのは紙巻タバコを指で摘んで吸い、口の中で転がせるようなリズムで話すハードボイルド・スターのハンフリー・ボガート。ボガートのイメージを基に主人公リックのキャラクターが造型され、ストーリーも創られているとさえ思える程にボガートがタフで陰翳のある魅力的な人物像を完璧に演じきっている。

 とは言ってもヒーローだけでは物語が成り立たない。ヒロインが必要である。共演したイルザ役のイングリッド・バーグマンはこの映画の製作時には未だ二十代後半であったが、清麗としか言いようのない美しさに加え、清新な演技でこの映画をさらに魅力的にしていた。当時は、テレビの面像もデジタル・ハイビジョンではないし、映画自体が第二次世界大戦中に製作されているためモノクローム映像であったが、大きく見開いた瞳、優雅な鼻立ち、魅力的な唇、それらが優美な顔の輪郭に調和した端正な容貌、加えて気品と知的な雰囲気に魅了された。特に、ラストシーンで二人が別れてゆく場面でうっすらと涙を浮かベたバーグマンの表情は忘れられない。

 

 これからは年齡を重ねるごとに否応なく身体が衰えてゆくに違いない。そうであるからこそ、残りの人生を心豊かに送りたい。そのために、何に、どのような楽しみを見出すか、また、それをどのように求めてゆくか、ということが大事になるだろう。そうした考えもあって、六十五歳ですベての仕事から退いて十分時間に余裕を持てるようになったので、花をもっと楽しみたいと思うようになった。

 それまでは、ツツジ、さつき、椿、山茶花、紅梅、ハナミズキ等、花を咲かせるものであってもそれ程世話を要しない樹が私の庭に植わっていたのである。

 害虫の駆除、水、肥料を切らさない等、世話に多くの手間暇を要するため、それまでは手が出せなかったバラを庭の一隅に植えてその華やかな美しさを楽しむことにした。

 意外と思われるかもしれないが、実はずっと前からバラが好きだった。唯、それまではバラの世話する時間が持てなかったのである。その代わり伊丹市北端の荒牧にあるバラ公園、須磨離宮公園のバラ園にはしばしば訪れていた。

 そういうことで、もしバラを植えるならこういったバラを植えたいと思っていたもののリストが頭の中に自然に出来上がっていた。


我が家の花壇

 そう思い立った年の早春の一日、それらを買い求めるため宝塚市山本の<あいあいパーク>に出向いた。オーク材と白い漆喰でできた英国チューダー様式風の瀟洒な二階建て建物に囲まれた中庭にあるグリーンショップが目当てで、その店はバラ苗の品揃えが豊富なことで知られている。

 最もバラらしいバラは、やはり花びらの先が尖った真紅の大輪ということで、ハイブリット・ティ種の「カーディナル」、「ブルグント’81」等予定していたバラをほぼ求めることができた。(一部のバラは後にネッ卜で買い求めた)。ショップを出ようとしたところ、バラの新苗(春苗)を並べたコーナ一があった。多くの種類の新苗が並べられている中で一つの苗に目が留まった。赤い花を咲かせるという他は分からないまま、唯その名前に惹かれて買ってしまった。その苗に付けられた札には「イングリッド バーグマン」と記されていたのである。


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第5回 荒川・川歩き(平成26年4月20日(日)~4月21日(月))

8組 榎本進明
 

 今回の川歩きで残念なことは、利根川9回、荒川4回、すべて出席・皆勤賞の川合君が体調不良で欠席したことであります。計画延期という手もありましたが、治療が長引くかもしれないので決行することにしました。筆者も一昨年7月に体調を崩し入院したので、9月30日~10月1日の川歩きを半年間延期していただいた経緯がありました。彼の心情を察すれば忸怩たる思いがあります。宿まで交通機関を利用して来てもらうことも頭に浮かびましたが、ご自身しかわからない身体の調子を筆者も経験しましたので、今は治療に専念していただき、一日も早い快復を願わずにはいられません。

 2月に召された村木君に献杯をして偲びました。宿の夕食で、二日目の昼食で、最後の打上げで、「ケンパイ」を捧げました。「川歩き」のいいところは、まるで「一泊~二泊旅行」をしているようで、友人や家族のこと、趣味や高度の学術的?なことを長時間話せることです。歩いているので地元の文化や人との交わりが(交通機関利用より)遥かに多く持てます。小学生の女の子3人連れに道を聞いたとき、自転車をゆっくりと走らせ目的地まで先導して連れて行ってくれました。おかげでこちらは早足となりましたが、そのやさしさが嬉しくいい思い出になりました。

<第1日目>

 前回(第4回昨年10月)の最終地点・西武秩父駅に10:00集合。天気は曇りで肌寒い。秩父公園橋まで戻ったのは、「日本最大級のハープ橋・日本の橋100選」の橋を渡って左岸に行くのが目的。秩父34箇所札所巡りをしている個人・ご夫婦・団体客と川歩きをしている我々が同じ方向(上流)を目指して歩きます。
24番札所の光智山・法泉寺で休憩。116段の階段を登り泉君が代表してお参りしてくれた。あとの4人(西條、大石橋、山田、榎本)は階段の下からお参りして茶店で休憩。登る気もなかった。お賽銭はコーヒー等の飲み物に変わっていた。もっぱら腹ごしらえと体力温存に気持ちは向いていた。



 昼食はセブンイレブンの奥の空き地でとる。弁当はここで買えばよかった。重い思いをして駅から持ち運んだことを悔やむ者あり。あくまでも結果論だと揶揄する者あり。いつも愉快な昼食風景だ。


 昼食後は浦山にある歴史民俗資料館に立ち寄る。立派な箱モノだが客はいない。獅子舞が有名なのと、昔の打上げ花火の大きな筒には驚いた。

 

 

 ゆっくりもできないので道中を急ぐ。途中鯉のぼり用の丸太を立てていたが真っ直ぐの檜で長さ10メートルを超す立派なもの。個人の持ち山で伐採したもので代々使っているとおかみさん。近所の男の人が4~5人手伝っていた。作業が終われば一杯振る舞うので結構忙しいと笑顔で話していた。いいご近所付き合いだ。

 秩父市はしだれ桜とそばの里と呼ばれている。もう遅いかと思っていたがまだきれいであった。いたる所にしだれ桜が道路端に咲いていて目を楽しませてくれる。生まれて初めて見る光景であった。29番札所長泉院を経て青雲寺に着く。ここのしだれ桜は有名。しかし、ときすでに遅く盛りを過ぎていて残念。でも記念写真を1枚。隣接する若獅子神社の春祭りの御神楽を見て再度道中を急ぐ。途中道の駅「あらかわ」で今日最後の大休止。目的地三峰口駅に着いたのは17:00ごろ。宿のご主人と奥さんが迎えに来ていました。やれやれの第1日目でした。雨が心配でしたが恵まれました。


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「12期の広場」5月号のラインアップ

 さつき晴れの空に鯉のぼりが元気に泳ぐ5月です。

 プロ野球では広島カープが予想を越える大躍進。阪神タイガ-スも負けじと頑張っていますが、遠い昔、広島市内に住み初優勝したその日に『便乗ドンチャン騒ぎ』をした思い出があるせいか、柄にもなく野球中継に見入ってしまいます。名前も顔も良く知らないル-キ-が球団を問わずに大活躍していますね。そのういういしく溌剌とした姿が新鮮でやたらにまぶしく見えます。やはり齢のせいなのでしょう。ゴールデンウィ-クも老体に鞭打って家の力仕事や雑事をかたづける予定が一杯。さてどれだけやれるか。何事も予定通りには進まず、先送りの先送りが常の今日この頃です。


 今月号の記事にありますように今秋の同窓会の日時ほかの要項が決まりました。再び全国から馳せ参じてくれる友と再会できます。先月生物の小椋先生から『市岡高校12期生アルバム』(先生ご自身が作成されたもの)なるDVDを頂いたのですが、その中に2年次3年次の名前入りの学級写真がありました。名前と顔が一致するとそこからすっかり忘れていた別の物語が甦ります。今回の同窓会ではこのDVDを配布する予定で、懇親会は一層、盛り上がりそうです。

 また本会の同窓懇親会、特別講演と二次会、これから先、あと何回出来るかなどと考えると、ことさらに思い入れが倍加、心が浮き立ちます。

 特別講演をしてくれる辻紘一郎君は広島大学の学内ベンチャ-であったツーセルを率いる社長で、『12期の広場』3月号に出色のエッセイを投稿してくれました。今脚光を浴び続けている分子生物学や再生医療一筋に走り続けて来た学友からどんな話が聞けるか、これもまた興味津々です。

 健康に留意し体調を整え、10月19日の日曜日に元気に集いたいと思っています。

 さて今月号のラインアップは以下の通りです。お楽しみ下さい。

  1. 12期同窓会の開催日が決まりました。」            4組   酒井 八郎
  2. 西表島トレッキング」                        5組   泉  信也
  3. 市岡の森でお花見
以上

 

12期同窓会の開催日が決まりました。

大阪府立市岡高等学校第12期生同窓会幹事会
代表幹事  酒井 八郎

 北海道の黒田君、お元気ですか?九州の文屋さん、おかわりございませんか。そして全国の同期生の皆様いかがお過ごしでしょうか。

 4月13日(日曜日)舞洲市岡の森でのお花見会の後、2年に一度の12期同窓会の開催を議題に第1回幹事会を開きました。ここには幹事さん13名が参加、1時間半におよぶ熱心な議論を経て、下記の要項を決定いたしました。ここにご報告申し上げます。
 

2014 大阪府立市岡高等学校第12期生同窓会 開催要項

日 時 : 平成26年10月19日 (日曜日) 午後1時 開会
会 場 : ホテルクライトン新大阪  2階  大宴会場
大阪市淀川区西中島2-13-32  TEL 06-6885-1211
会 費 : 本会  ¥6,000-     二次会  ¥2,000-
主内容: 1) 同窓生懇親会
2) 特別講演   「再生医療と私」
             辻 紘一郎 君 (8組)
3) その他    (企画立案中)
4) 二次会    (同会場でカラオケ他)


 同窓会の正式案内状は8月下旬に発送いたします。一人でも多くの同窓生が、一回でも多く、友と心ゆくまでお話ができますよう、誘い合って、たくさんの方々がご参加下さいますよう、お願い申しあげます。

 もちろん、恩師の先生方もいつものようにお元気なお姿でご臨席賜りますようお願いするつもりで計画しておりますので、皆様からのお声がけも、よろしくお願いいたします。

受付ホ-ルでの握手に力が入ります。
-2012年10月-
恩師を囲んでの集合写真の撮影
-2012年10月-

市岡の森でお花見

 4月13日(日曜日)午前11時から、お花見(此花市岡会主催)が舞洲の市岡の森で開かれました。これは毎年、4月の第二日曜日と定められた恒例行事で、今年も旧制中学校の大先輩をはじめ、恩師の先生方、同窓会の皆さん、吹奏楽部の在校生など市岡ゆかりの皆さん百数十名が集まりました。

 天候はあいにくの下り坂で、曇天。気温も低めで、文字通りの「花冷え」でした。しかし12期を含めて同窓会の各期が記念植樹した多くの桜は今年も健在。ここを訪ねるのは一年ぶりです。今年は3月の気温が低かったので遅咲きの満開を期待したのですが、4月に入ってからの気温が一気に上がったせいか、散り始めていました。それでも木々はピンク一色、ハラハラと散る花の下で宴を楽しみました。
 


(さらに…)

西表島トレッキング

5組 泉 信也


 市岡時代の仲間とは川歩きを、大学時代の仲間とは山歩きを楽しんでいる。

 3月は沖縄の海開きを待って、八重山諸島に出かけた。ねらいは海ではなく、沖縄県の最高峰の茂登岳(526m、石垣島)登山、と西表島のジャングルの縦走。

 本土には無い独特の自然と風物を楽しもうということである。

 八重山諸島は日本の最南端にあり、唯一の熱帯雨林気候帯に属している。その中で石垣島は平地が多いので古くから開発が進み、飛行場もあって八重山の中心として賑わっている。西表島は石垣より大きい島だが、平地が少なく亜熱帯自然林に覆われ、川には多くの滝が懸かっている。観光が主産業だ。

 両島とも生物相は豊かでイリオモテヤマネコに代表される固有種もたくさん知られている。また石西礁湖と呼ばれる多彩なサンゴ礁も魅力である。
 

 ジャングルトレッキングは西表島の最長河川、浦内側(19km)の河口からマングローブの林をクルーズ船で遡上して始まる。あたりにはヒルギの呼吸根がひしめき、サキシマスオウが大きな板根を張りだして、亜熱帯照葉樹林の真っ只中を進む。軽装の観光客のなかで、重いザックに山靴のいでたちは浮いている。

 軍艦岩で下船して歩きはじめるとほどなく、二段の大きなマリウドの滝を見下ろす展望台、さらに進んでカンピレーの滝。岩畳を浅い流れが洗う滑滝で、水遊びを楽しむ人もいるが観光はここまで。

  足首や襟元にヒルとハブの対策をして、いよいよ山道に取りつく。足元は細く滑りやすいが、道標は島の南端の大富登山口までしっかり整備されていて迷う心配はなさそうだ。樹相はシイ・カシ・ヤシの類、スオウ、木性シダ、クワズイモ等が密生。さらに着生のオオタニワタリや蔓性植物が絡みつき、見通しのきかない山道は、風が通らずサウナの中を歩いているようだ。転石には苔がつき、粘土質の道は油断するとすぐ転ぶ。川の流れは緩いが、淵が多いために高捲く個所も多く、重荷を背負ってのアップダウンのくり返しは苦しい。手ごわいトレッキングになりそうだ。

(さらに…)

「12期の広場」4月号のラインアップ

 あばれまくったような冬将軍も東大寺のお水取りにお彼岸、そして選抜高校野球の開催など、時の移ろいにはなすすべがなく退場、今日から待ちに待った春、4月です。

 高知の桜は満開。大阪市内より2~3度気温が低い私の住むニュータウンでも春色はそこかしこで見つけられます。岡山の二人の孫は4月から小学校、中学校の新一年生で、下の孫は一生懸命にランドセルを背負う練習をしているそうです。

 4月とはいえまだ寒い日もありそうですが、春爛漫はもう目の前です。

 今月は消費税8%がスタートする月でもありますね。

 世間では消費税5%での駆け込み需要が騒がれました。身近な所で言えば、しっかりした隣家は屋根にソーラーパネルを取り付けましたが、私は高額商品を買う気も財力もないままにただ漠然とした不安を感じて傍観しているというのが正直な所です。

 3月の大阪市長選挙も盛り上がりに欠けたまま橋本市長の再選という結果に終わったようです。

 こう書いていくとなんだか気持ちが暗くなるようですが、やはり4月は桜。関西の桜は昨年に比べ少し遅いようですが、言葉を失うほど見事な桜にまためぐり会いたいと思っています。徳秀園(茨木市)の桜、万博記念公園(吹田市)の桜、背割り(京都八幡市)の桜など我が12期生とともに見た桜は、いまも脳裏に鮮やか、実に秀逸でした。噂に聞く海津大崎(琵琶湖・湖北)の桜、榛原の又兵衛桜に千年桜など、是非見ておきたいと思う桜がたくさんあります。

 この4月13日(日曜日)は舞洲の「市岡の森」で市岡一色のお花見です。存分に楽しみたいと思っていますが、そこに村木君の姿はもうありません。喪失感がじんわり、ボディーブロウのように効いてきます。合掌。

 さて「12期の広場」4月号のラインアップです。秋田 実君の文章が初登場です。ご覧ください。

  1. 凡さんが逝った」                  山田 正敏
  2. 私の家庭菜園だより」               秋田 実
  3. 「豚汁会」「圓尾君の個展」の報告
以上