12期の広場
2013年6月1日
〈犯意なければ、行為は罪とならず〉
1 復讐から贖罪契約へ
法は訴訟手続に始まる。実体法は、最初、その手続の陰に潜んでおり、出現はずっと遅れるという。〈訴訟手続から実体法へ〉といういわゆる法の発展法則の一つである。しかし注意すべきは、これはあくまでも大づかみの議論であり、すべての国家の法が裁判官を上、原告被告を左右の頂点とする正三角形に描かれる三極構造の訴訟手続を有したわけでもなく、訴訟手続へと進んだわけでもない(図1参照)。この点に、法制史の面白さと重要性とがある。それらのさまざまのことが、現代各国の法を特徴づけているであろうからである。
さて、訴訟手続は、他氏族による権利侵害に対する被害者血族の復讐権を、関係共同体が関与してどのようにして断念させ、贖罪契約(のち訴訟契約)を結んで贖罪金を受け入れ、和解させるかに始まると考えられている。この仮説に従うと、訴訟手続の始原は贖罪契約にあることになる。法記録の上でのその出現は、イングランドにおいては、7世紀、封建制へと向かいつつあった部族制の時代であった。社会は、小王・貴族を上層に、自由人、隷農などから構成されていた。
2013年5月1日
月並みですが、5月は新緑の季節です。筆者は武田尾近くの山肌を切り開いたニュ-タウンに住んでいるのですが、爛漫と咲き誇った4月の桜に負けず劣らず、新緑とくに芽吹きの美しさに目を奪われます。
団地の南斜面に約20m位の巨木、メタセコイヤが一列5、6本ずつ、勾配なりに5列程、植わっているところがあるのですが、その一斉の芽吹きが見事です。
もともとメタセコイヤの枝振りは幹から枝、小枝、またその梢にいたるまで、他の樹木に比べより細密に広がっているようです。落葉した後の樹の形は目の粗い紡錘形のほうきのようにも見え、その整った枝々から点々と芽吹きが始まると、まるで一面に薄緑の沙をかけたようです。そしてしばしの間に、沙から萌黄のカ-テンと変わって行きます。「風薫る五月」といいますが、この木立を吹き渡る風はきっと「清々しい芽吹きの香り」がするのでしょう。
芽吹いた一葉がたくましい万緑に、そしてそのやわらかい薄緑はしたたるばかりの深緑に。山裾の萌木の緑は笑うように山尾根を目指して駆け登って行き、透け見えていた山稜をくっきりと緑で線引きします。
五月晴れの空に、鯉のぼりが悠然と泳いでいます。5月は端午の節句。
コンクリ-トの壁に記した孫の背の丈もすでに130cmをはるかに超えました。
さて今月号のラインアップです。お楽しみ下さい。
- 「アンコ-ル・ワットに行ってきました。」 4組 古藤 知代子
- 「舞州“市岡の森”お花見と圓尾君の画展の報告」 8組 八島 平玐
以上
2013年5月1日
奈良市岡歩こう会でカンボジアへ行ってきました。参加者は市岡高校のOB、OGとその家族の40名で12期は私ひとり。プノンペンと世界遺産アンコ-ル遺跡巡りです。日程は1月12日~16日で、日本との時差は2時間、カンボジアの方が遅れています。
関西空港からベトナム経由でプノンペンへ行きます。直行便がないのでその分、時間がかかりました。(ホ-チミンまで空路で5時間15分の予定が30分よけいにかかり、空港での待ち時間が2時間、それからプノンペンまで空路、40分かかりました。)
カンボジアは乾期(11~4月)と雨期(5~10月)があり、1月は観光に最適だとか、気温は35~6度になります。国土の面積は日本の半分、人口は1400万人だそうです。
観光客が注意しなければいけない意外な行為があります。人の頭は神聖なので他人が触れてはいけない、(可愛いと思い子供の頭を撫でる行為でも)女性は僧侶に触れてはいけない、直接物を手渡しすることなど、厳禁だそうです。
街中で驚いたことはオ-トバイが3人、4人乗りで平気で走っているのです。運転免許は不要とのことで、小さい頃から乗っているので慣れているらしいのですが、見ている方が恐怖を感じます。
続きを読む2013年5月1日
4月14日(日曜日)舞洲の新夕陽ケ丘“市岡の森”で此花市岡会主催のお花見が行われました。この会も今年度で10周年となり記念の会ということでしたが、桜の花の盛りが過ぎていたためか、全体参加者が約90名、12期の参加者は、10名と、やや、寂しい会となりました。
それでも、前日までの寒さは緩み、所々に、残っている桜の下で(ここ市岡の森の桜は、例年遅咲きです)、久し振りの再会を喜ぶ同級生や先輩、後輩の話声、そこかしに出来た各期毎の車座では、お弁当とビールで会が盛り上がっていました。
私達12期は、竹田裕彦さん、酒井八郎さん、古藤知代子さん(4組)、川西康雄さん、段中文子さん(5組)、武田 博さん、吉田弘義さん、高見政博さん(6組)、張 志朗さん(7組)、それと、私・八島(8組)の、合計10名がメンバーでした。
春の陽だまりの中、僅かに残った桜の下、酒を酌み交わし近況を話し合うことができるのは、やはり、市岡の同級生ならではと思われます。
お花見は、11時から始まりましたが1時間くらい談笑の後、例年通り母校吹奏楽部による、市岡高校応援歌や唱歌のメドレー、校歌等の特別演奏があり、更に雰囲気を盛り上げてくれました。
穏やかなお天気の下、楽しく会は続きましたが、1時半頃、来年の再会を約して、お開きとなりました。
お花見終了後、有志で、大阪天満にある喫茶ギャラリー“トゥリービビット”で開かれている圓尾博一君(6組)の画展“古都・四季”を拝見に訪れました。この展覧会は、毎年今の時期に開かれていますが、今年は、古都のお寺とそこを代表する花とを合わせて墨彩で描いた絵を10点程掲示されていました。昨年のパステル画もそうでしたが、今年の墨彩画も従来の圓尾君の激しい画調に比し静かな絵のように私には思われました。
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2013年4月6日
春の兵庫市岡歩こう会は西宮から今津へ、西宮の史跡と酒蔵を巡ります。白鹿記念館では笹部さくらコレクションや、三熊派の日本画が見られるほか、日本一古い現役の木造灯台等、見どころ一杯です。
コースは市街地の舗装路で坂は有りません。多数のご参加をお待ち致します。
2011年4月の「灘五郷めぐり」。遅咲きの桜の前、笑顔、笑顔です。
開催日 : | 平成25年5月12日(日曜日) (雨天5月19日) |
時 間 : | 午前10時 |
集合場所 : | 阪神電鉄「西宮駅」えびす口(西口) |
会 費 : | 1500円(入館料込、お土産付き) |
その他 : | 弁当飲み物各自持参 |
経 路 : | 阪神西宮→傀儡師古跡の碑→西宮神社→白鹿記念酒造博物館→宮水発祥の地の碑→日本盛酒蔵通り煉瓦館→今津灯台→阪神今津駅 |
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2013年4月1日
いつもなら桜の季節と書くのですが、今年の桜は観測史上最速と言われる早い開花で、4月1日の今日、皆さんがお住まいの地域に桜の花が残っているか少々心配です。
とは言っても、一気呵成の春到来は正直、ありがたいものです。
日差しの色までもが先頃とは違って見え、暖かい日溜まりに身を晒すと気持ちまでゆっくり伸びて生き返るようです。桜は勿論のこと、辛夷や木蓮、ゆきやなぎにれんぎょう、野や山は勿論のこと、ささやかな我が家の庭先も色どりが増えます。
まさに4月は一斉の春色です。
近所に小学校があります。この時期、必ず新一年生の入学風景を目にします。
おろしたての洋服にピッカピカのランドセルではしゃぐ新一年生とそれに負けじと正装した若いお父さん、お母さん。
手を取り笑い合うその姿は、見ているだけで幸せな気分。心がぱぁ-と明るくなります。
また街や電車の中では新卒新入社員のういういしい姿が目に留まり、その若さや元気がまぶしすぎる位。
4月はまた、希望に満ちたスタ-トの月でもあるのですね。
さて今月号のラインアップは以下の通りです。お楽しみ下さい。
- 「市岡の森」でお花見しましょう 同窓会代表幹事 酒井 八郎
- 豚汁会の報告
- 「the あの頃」-読書いろいろ- 8組 川村 浩一
- 「法格言に見るイギリス法の精神(1) 3組 松村 勝二郎
2013年4月1日
「三冷四温」、今年の季節の移り変わりの時期に感じた言葉。
それほど、昨秋から今春にかけての冷たさは、今まで感じなかった厳しいものでした。12期の皆様はいかがでしたでしょう。
やっと春がきました。大阪港、舞州新夕陽ケ丘、市岡の森の桜が呼んでいます。記念植樹の2本が待っています。
丘の芝生に横になり上をみれば、桜の花の向こうは360°青空です。冬の縮こまった雲は真綿のようにふあっとやわらかく暖かい感じです。
一緒に桜を眺めてみませんか。自然と会話がはずむと思います。
昨年の集合写真。川副君、川西君、藤居さんが抜けています。ゴメン。
例年通り、此花市岡会の皆さんが「お花見」を準備して下さいました。この宴は此花市岡会が主催で、今年は10周年記念になるそうです。お弁当の準備もしていただけるようです。
12期生でご希望の方は4月5日までにゴトオ商会内酒井八郎へご一報下さい。連絡先は、TEL 078-575-6678 FAX 078-577-2749です。
お花見の日時他は下記の通りです。
日 時 : | 平成25年4月14日(日曜日) 午前11時集合(小雨決行) |
場 所 : | 舞州 新夕陽ケ丘 「市岡の森」 |
受 付 : | 舞州ロッジ 「フロントロビ-」 (バス終点 「舞州スポ-ツアイランド」下車、バス停前) |
参加費 : | 参加費はお弁当代金となっています。(当日の集金です。) 大人用 \ 2,000 - (ビ-ル、お茶、おつまみ付き) 子供用 \ 700 - (ジュ-ス付き) |
新夕陽ケ丘「市岡の森」までの交通の便ですが、鉄道駅からバス便になります。
バスは「舞州スポ-ツアイランド」行きで、JR西九条駅、JR桜島駅からの連絡となっています。JR桜島駅からのバス利用が多いようですので、12期の同窓会幹事が待機案内する予定です。
例年12期同窓生は20名前後の参加です。全体では恩師をはじめ市岡の先輩、後輩、またそのゆかりの方々が参加され、総勢150名前後になります。
ご連絡をお待ちしております。
2013年4月1日
3月3日、桃の節句の日に市岡高等学校の100周年記念同窓会館で恒例の「豚汁会」が正午から開催されました。武田博君からのお誘いで私は初めて参加しました。参会者は旧制中学校43期~高等学校10期までの方が12名、高等学校11期10名、12期7名、13期11名、吹奏学部OB・OGが16名、同窓会長の佐藤氏と事務局の方を含め約60名でした。
12期は、川村浩一君、岸川常正君、酒井八郎君、塩野憲次君、武田 博君、張 志朗君と私の7人でした。高見君も参加しておられましたが13期のテーブルにおられました。
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2013年4月1日
末廣君(8組)はドラえもんのポケットを持っています。いつも懐かしいものを出してくれます。今回は図書部(図書室)の新聞?「BOOK END」第3号(昭和33年7月1日)、第5号(7月19日)を出してくれました。
私たちが2年生だった時の新聞です。手島先生が「館長の言葉」を3号に書かれ、5号では木曽先生が図書館長として「図書館で思う」を書いておられます。この間に館長が交替されたものと思われます。ほかに、林校長が「図書館利用について」、大谷先生が「学生時代の読書の思い出」を書かれています。お名前を見るだけで懐かしい気持ちです。
また、宮本百合子「文学と生活」、イプセン「人形の家」、ゲーテ「若きヴェルテルの悩み」などの読後感想文も出ています。読書会もやっていたようで、ヘッセの「車輪の下」や鶴見俊輔らの「現代日本の思想」の読書会の予告が見えます。
ところでこの頃市岡生にどんな本がよく読まれていたのでしょうか?アンケートの結果も見えます。全学年では、男子で「友情(武者小路実篤)」「破戒(島崎藤村)」「坊っちゃん(夏目漱石)」、女子では「赤毛のアン(L.M.モンゴメリ)」「波(?)」「破戒」がベスト3に上がっています。われわれ2年生では「デミアン(ヘッセ)」「アンの青春(モンゴメリ)」も出ています。他の学年では「悲しみよ今日は(F・サガン)」「人間の条件(五味川純平)」「アンナ・カレーニナ(トルストイ)」「大地(パール・バック)」の名が見えます。
図書室のことを当時の図書部員の方に聞いてみたい気がします。
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2013年4月1日
〈人民の安全が最高の法である〉
1 善き法律家は悪しき隣人
最初に、有名な格言(俚諺)を考えてみましょう。これは、アメリカ合衆国独立宣言の作成にも関与したというベンジャミン・フランクリン(1706-90)の言であるという。このことばは、どんな法律家を理想と考えるかのヒントになろうかと考えて、私が時に法学部の学生に語っているものです。しかし、この格言には先輩がありました。
宗教改革の時代、プロテスタント(新教徒)は、一般に、新約聖書の福音書を非常に重視し、その教えを規範と考え、それに基づいて信仰生活と信仰外=世俗の社会生活を組み立てていきます。ルター派の指導者マルティン・ルター(1483-1546)もそうですが、彼は次のように語ったという。「善き法律家は、悪しきキリスト者」「獄吏、死刑執行人、法律家、代言人及び何か無頼漢のようなものは、果たして往生できるだろうか」(大木雅夫「法・人」『時の法令』1323号)。ルターの発言には、「〈キリスト者は善き隣人たれ!〉と教えるキリスト教会が、なかでもプロテスタント教会が、善き=あるべき」キリスト者をその対極にある「現にある」法律家と対照したものでありましょう。‘A good lawyer, a bad neighbour.’と言ったとき、フランクリンはルターを想起したのかもしれません。我が国では法律家とその前身とされる代言人とが、遠い昔のドイツでも無頼漢になぞらえているのが印象的ですね。
「福音書」に、形式論理を振りかざして原則を押し通そうとするパリサイ人を酷評する場面がありますが(例。マタイによる福音書、23章27節)、上の一文はその文脈から来るルターの法律家批判であろうかと思われます。もとより、「善き」は「悪しき」(good, bad)と韻を踏ませる対置で、褒めているわけではなく、冷笑とでもとるべきでしょう。しかし、法制史の立場からは、ルター時代の法律家の社会的地位と評価とがどうであったか―非常に低かったと言われています―我が国と比較してどうか、といった問題が残されていますが、それにしても、原理・原則だけにこだわり、形式論理を弄ぶ法律家の通有性を衝いた、これは痛烈な批判であります。
最初に、このようなことを述べるのは、ことばというものは真空状態で放出されるものではなく、あらゆることばは、それが発せられた場というか、〈文脈〉をもっているからです。法格言といった法思想の結晶であるとか、法原則の断言であるものは、殊にそうであるといえましょう。そうすると、法格言についても、〈文脈探し〉が重要となります。いつ、どこで、誰が語ったのか、そして特に誰に向けて語られたものか―〈名宛人〉―が非常に重要となります(いわゆる5W1H、特に名宛人の重要性です)。
続きを読む- 「同窓会ホームページ・名簿システムをリニューアルしました」について
吉川初恵さんより: - 「ひろばリバイバル」について
川村 浩一さんより: - 「市岡高校18期生同窓会」について
堀義昭さんより: - 「【高37期】2024年市岡高校37期生同窓会のご報告」について
中間 實徳さんより: - 「市岡高校卓球部OB会「市卓会」 第27回会長杯卓球大会開催」について
水谷晴信さんより: